3D化学構造ビュワーソフトJmolについて

ソフトウェア名:Jmol
ライセンス:LGPL
対応OS:クロスプラットフォーム(Java:Windows, Mac, Linux等で使用可能)
最新版:13.0 2013/6/6
開発元:Jmol development team
日本語:可
無料or有料:無料
ファイルフォーマット:
・インプット:mol, pdb, xyz等の様々な形式
・アウトプット:gif, jpeg, png, pov-ray形式, 3Dモデル(VRML, X3D, IDTF ,Maya)等

2Dの化学構造式エディタについてとりあえず一通り羅列したので、そちらの記事の推敲と平行して3D系のソフトについても紹介したいと思います。
3D系のソフトは大きくビュワー(表示のみ)とエディター(表示と編集)に分けることができますが、このJmolはどちらかというとビュワーソフトに当たります。
このJmolというソフトは3D化学構造ビュワーソフトの中で最もお手軽で最も信頼できるソフトだと思います。
読み込みファイルとしてはほとんどのオープンな化学形式のフォーマットに対応しており、またJavaによりコーディングされているため様々なプラットフォームで利用可能なのが強みです。また日本語が使える点も初心者にとってはうれしいところ。
そして実はビュワーソフト(描写のみ)として紹介しましたが、最近なんと簡易的なモデルキットも導入されたため、結合の追加・編集、分子の追加・移動といった編集が可能になりました。
弱点としては商業ソフトの形式を読み込めないという点(例えばChemDrawのcdx, ChemSketchのsk2, MarvinSketchのmrv)と3D描写がやや貧弱に感じ、見た目があまり良くないというところでしょうか。
前者は商業ソフトがフォーマットを公開しない限り事実上の対応は不可能ですが、そのソフトを所有しているのであれば、molやpdbのような形式で保存しなおすことにより対応可能です。
後者についてもpov-ray形式でアウトプットしレイトレーシングソフトpov-rayで描写する、あるいは3Dモデルで出力し、専用の3Dモデリングソフトのレンダラーを使用することで美しい3DCGを得ることが出きるでしょう。
例えばVRML形式で出力し、Blenderのようなフリーの3DモデリングソフトとLuxrenderのようなフリーのレンダリングソフトを駆使すれば無料でかなりの見栄えの画像生成が可能です。

まとめ: 化学構造を3Dで見たい場合は第一候補として導入すべき候補。

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